お雛様
わたしの父がわたしの娘の初節句に買ってくれたお雛様を
雛祭りに出して、わたしの部屋に飾っています。
もう四十年弱前の物なので
少しシミや汚れが出て来ていますが大切にしています。
父が代金を出してくれて、
わたしがお店で選んだ物なので、
とても気に入っています。
この時父はすでに入院していて
その年の六月には亡くなってしまいました。
だから尚更父との思い出に繋がってお雛様を大切に思うのかもしれません。
子供を育てている時に両親から買ってもらった
破魔弓や五月人形、羽子板やお雛様などは、
子供が無事成人するまで育ったら
いつまでも飾らず処分した方が良いと
親戚の人に言われて、
供養して処分しましたが、
このお雛様だけはまだ出来そうにありません。
前年に母を亡くして
寂しそうに闘病している父の姿が重なって思い出されます。