Audibleで耳読
『 生涯弁護人 事件ファイル 1 』
弘中 惇一郎 著
Audible で無料聴き放題の本になっていたので、さっそく聴きました。
ちなみに、ファイル2は未だ聴き放題にはなっていません。
4月22日に配信になるそうなので、楽しみです。
弘中惇一郎弁護士というと、
【お金のためなら悪人の弁護をも引き受ける、節操の無い弁護士】というイメージを
抱いていたけれども、ちょっと違うかもしれないと思うようになりました。
本人が自分のして来た自信のある仕事について書いた本を読んだ後なので
当然良い印象を持ったのかも知れませんが。
世間で『無罪請負人』と呼ばれている弁護士ってどんな弁護士なのか?
大いに興味を持って読みました。
弁護士としての歴史は
学生運動をして逮捕された学生の弁護から始まって
政治公安事件の弁護
医療被害者 【薬害事件 医療過誤】に寄り添って国や製薬会社や病院と闘い
国策捜査との闘いとして
鈴木宗男事件の弁護
小澤一郎事件の弁護
村木厚子事件の弁護が書いてありました。
これらの事件の本当の顛末はテレビの報道を聞き流しているだけでは
分からないことでした。
わたしは裁判をするような事件に巻き込まれた人を
身近に見たことがないけれども
事件に巻き込まれた人の切実な苦しみや悲しみはもの凄いものでした。
そういう被害者には、ただ勝訴を勝ち取るだけではない、
被害者の気持ちを落ち着かせてまた前向きに生きてみようと思えるようになる
裁判のやり方をすることも大切なことでした。
弁護士は人間社会の中で、騙したり騙されたり、傷つけたり傷つけられたり
殺したり殺されたり、嫌な悪い部分ばかりを扱う仕事なので、
身体的にも精神的にもタフな人なのでしょう。
きっと寝る時間もないほど働いた時代があったはずです。
事件に巻き込まれた人は人生が変わります。
そこから落ちて行ってしまう人と、ものすごく人間として成長していく人がいる。
そんな人が変わったように成長していく被害者を見ていくのが
弁護士としてのやりがいになっているのかも知れないと察しました。
ファイル2を読むのが楽しみになりました。