暮らしの気づき

日々の暮らしの中で気づいたこと感じたことを綴っていきたい

自由行動 4日目



わたしのお正月休み4日目は映画鑑賞にしました。


【PERFECT  DAYS】を観て来ました。


役所広司さんがカンヌ国際映画祭最優秀男優賞を受賞したということで


話題になっていた映画でした。


以下ネタバレ書きます。



この映画の成り立ちには渋谷区のオブジェみたいな15の公衆トイレを


紹介する意図もあるようです。


そのオブジェみたいな公衆トイレの清掃員平山が主人公の物語でした。



観終わった今でも不思議に思っていることがひとつあって、


ストーリーの中で役所広司さん演じる主人公のトイレ清掃員の平山が


一度もトイレの清掃で汚物を片付けるシーンが描かれていなかったのは


どうしてなのだろう?


それほど汚れていない、きれいな状態のトイレを


さらに几帳面にきれいに掃除していたと感じたのはわたしだけでしょうか?


トイレ清掃員の一番のハードルはやはり汚物処理です。


そこを描かないのは【虚】ではないのかな?




それと、1日清掃して回った作業着を休みの日に


コインランドリーで洗うまで


ずっと着続けていましたが、


作業着を一日毎に変えなくても平気なのかな?


台所の流し台で髭を切って整えたり、


なんか変なところばかり気になって仕方ありませんでした。





公衆トイレ清掃員を淡々として生活費を稼ぎ、


食べる事はコンビニサンドイッチと居酒屋で済ませ、


風呂に入ることは銭湯で済ませ、


洗濯することはコインランドリーで済ませ、


住まいはアパートを借りて、布団を用意して寝れば、


こんなにシンプルに生きられる。



友人としての付き合いもないし、


家族としての付き合いもしないから、


こんなにシンプルに生きられる。



木を愛でて育て、木漏れ日の写真を撮ることと


古本屋で本を買って寝る前に読むこと、


そして休日には好みの女性のおばんざい屋で静かに呑むことが楽しみ。


それだけのことしかしないから、


とてもシンプルに生きられる。



この生活をするようになるまでに


たくさんの葛藤があった事は実家の妹の言葉で察せられました。



でも、この映画で心温かくなるのは、


居酒屋でも、古本屋でも、おばんざい屋でも、優しく声をかけてくれる人たちが


生活している中にいてくれるということです。



セリフの少ない映画でした。