暮らしの気づき

日々の暮らしの中で気づいたこと感じたことを綴っていきたい

図書館で借りた本



『姑の遺品整理は迷惑です』


垣谷  美雨      著



エレベーターの無い郊外の団地の


賃貸3DKの4階 にひとり暮らししていた姑が


脳梗塞であっけなく逝ってしまい、


夫が一人っ子で仕事が忙しいので、


姑の遺品整理をしなければならなくなった嫁の物語です。


家の中には捨てられなかった物がたくさん残っています。


片づけ業者に見積もりを依頼したら100万円弱かかることが分かりました。


姑は暮らしには困っていませんでしたが、


片づけ業者に依頼できるお金は残していませんでした。


嫁である主人公も片づけ業者に依頼するお金が捻出できず、


自宅から通い自力で片づけます。


遺品をひとつひとつ手に取ると姑の我儘な暮らしぶりが


だんだん透けて見えてきて、


すでに亡くなっている自分の母の自制心の強い


生き方や暮らし方との余りの違いに心が揺れます。


しかし、片づけを終わった時、


姑の遺した、大学ノートに書いた日記のようなだらだらした文章のメモ書きと、


実母の遺した、手帳40年分の簡潔明瞭な文章を


目の前に見て、


『どんなことに喜びを感じ、何に怒り、悲しみをどう処理し、どう人生を楽しんだかを


教えてもらいたい』と思い、


『お母さんとお義母さんからから、たくさんのことを学ばせてもらいましたよ』


と姑の遺品整理が自らの生き方を考えるきっかけになった出来事だったと気づき、


物語が終わります。




わたしの母親もお姑さんも既に亡くなりました。


お姑さんとは同居して生活しました。


わたしも既に母親であり、姑でもあります。


【娘の気持ち、嫁の気持ち、母親の気持ち、姑の気持ち】


わたしなりに全部経験しました。



そして、


自分の好きな物を自分の身の周りに置き、


好きなように生きて、


遺品整理は片づけ業者に依頼できるだけのお金を


残せれば良しとしようと思いました。



あまりにおもしろい本だったので、


夜中まで一気読みでした。


眼精疲労が半端無い❗️