図書館で借りた本 『こころ彩る徒然草』読了
『こころ彩る 徒然草』
木村 耕一 著
わたしの不勉強の思い込みでは、
吉田兼好は清貧の僧侶で世捨て人かと思っていました。
本の中にある記述でそれは間違いだと分かりました。
以下本の中の記述から
『兼好さんは三十代で出家した時に、全てを捨てたんでしょ』
『とんでもない。働いていた時にためたお金で、三千坪の土地を購入したんだ。
それを農家の人に貸して米を作ってもらい、毎年、収入を得ている。
そのような経済の基盤を作っておいたから、
各地の寺へ仏教を聞きに行ったり、
旅行したりして、自由な活動ができるんだ。
「徒然草」のような原稿を書くには、
文章の感覚も磨かなければならない。
そのために、和歌の勉強をしているよ。
積極的に和歌を詠んで発表してきたので、
選ばれて、勅撰和歌集に十首以上も載ったんだよ。すごいだろう。』
『へー、兼好さんでも自慢するんだ。』
と記述されています。
若くして財を築き、
生活のために働かないでも良い環境を整えて、
自分の好きなことをして自由に暮らす。
これって、現代人の目指す FIRE という暮らし方?
生活の心配をすることなく
仏教を学んで、和歌を学んで、随筆を書いたり、旅行したり、
好きなことをして自由に生きた、
吉田兼好さんが人気者の理由が分かった気がしました。
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